パン屋さんで味と質をずっと保つことの難しさ。
飲食店はすべて同じことなのだが、パンのように空気や水にも影響が大きいもの、かつ、粉とバター…と、単純明快なものは難しいのです。
小さなころからパン好き母の影響で、食べ歩きしてきた長年。
一店舗目は「うま〜い」
人気店となり、
2店、3店目と広がると、不安がひろがる私。
デパ地下に「期間限定」なんかで出ちゃうと、「あ〜、御社もですかあ。
もうだめかあ」
って思う。
だめってのは、一般的な意味の、その店の収益としてはだめってことでなく、
そんな滅相もないこといえません!
全くの私的見解だけのことなので、どうぞご理解ください。
料理は魔物。
全く同じレシピで同じ手順で作ってみても、もう一つがないとゼッタイゼッタイ
品質管理は難しいのよ。
これは「気」。
気持ちや気合や想いなのです。
人間の気は限りあるもの。
店舗が広がるだけでなく、疲れたら気も弱くなるし、集中力も分散。
渋谷のスペイン坂の某大好きなベーグルも、オープン当初と若干変わりつつあって、
「ちょっと待って〜、今ならまだ大丈夫だから!」
って雄叫びを挙げたい気持ちですう。
お願い、ほんと。
高円寺の某有名店も、表参道の某有名店も、桜新町の某有名店も、
「ちょっと〜、またあんぱん小さくならない?」(笑)
って。
さみしい。
経営と厨房、バランス取れる経営者は意外と多くない。
でも、どんな仕事も同じ。
私自身にまず、言わないとだめなんですよね。
人のことはいくらでも言えるものだから。
でも、飲食店はストックがきかない職種なのです。
一発勝負だから、どうかひとつ!!