プロフィール

小倉 朋子

フードプロデューサー。
朝から晩まで「食」。 事業提案、メニュー企画、 食育、健康ほか伝統から 最新まで多角的に食を提案。 食文化と食事作法主体の食 の総合教室「食輝塾」主宰。

著書、執筆多数
ホームページはこちら
   http://totalfood.jp/

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熱海の伊勢海老

熱海市長が熱海の財政難を発言して、議論を交わしています。
観光協会のお考えと、市長のお考えと、ギャップあり。
それぞれの立場お持ち。

私個人は、以前からずっと熱海はちょっとご縁ある場所で、
東京に近くてこれほど条件が整った場所も本当は珍しく、
清潔によい整備をしっかりして、コンセプトをもってまとまりのある
観光地へ変身できる、そして、日本文化をもっと守るように働きかける、
自然の財産を蘇らせるようにしてほしい、と長年思っています。

でも、いったん壊した自然は簡単に甦れない。
今や松林は全滅らしい。
花粉症くらいしか、話題にしない日本です。
でも、末は日本の財産です。


熱海に限らず、土地に限らず。
日本は、どうして文化維持に、国で真剣に取り組まない国なのでしょう。
短絡的に民間ベースで娯楽施設を作ってしまう、これは、本当に残念です。


熱海もどうか再生をしてほしい、
と陰ながら本当に願っています。


さて、
自宅に熱海から生きた伊勢海老をいただきました。
毎年いただいてますが、数年前は、重しをしておいたのに、
箱の蓋を飛び越えて床を歩き回ったので!
(箱あけたら、一尾いなかったんです!、焦った(笑)

夕食まで生きていてもらうように、蓋を少々開けて、その上から重しをして
出ないようにしました。

重しは、体重計(笑)これで大丈夫だろう!流石に。
えびちゃん、ごめんなさい!

コンサル提案書を作っている仕事中、昼間はずっと、
ゴソゴソと落ち着かない様子の音を発しておりました…。

夕食のときも、まだ生きていたので、冷蔵庫に少しだけ入れるのがコツです。

そうすると、動かなくなるので、そのすきに包丁を入れないと、
私は飛び跳ねられるのは忍びなくてだめ。

どうしてもごめんなさい、の気持ちになってしまって、つらさは慣れない。

伊勢海老のはね方は、尋常じゃないし。
車海老の比じゃないのです!
ジャンプです、まさに。


頑張って包丁をごめん!と言って、入れて、刺身と、味噌たっぷりの汁椀と、
鬼ガラ焼きできれいにいただきました。

昨年まで椀にたまねぎも入れていたのですが、甘味は出るけど
洗練した味ではない。

今年はシンプルに。

前は、イタリアンにして、オリーブオイルやハーブで焼いたりしてみたが、
最近は素材そのものがいい。
鮮度がいいのは、それが贅沢。

きちんと残さずいただくのが、生命への供養。

ありがとうございました。


伊勢海老は、慶事の魚です。

赤いというハッピーカラーになるからです。

そして、えびは、長生きなので、おめでたい。

おせちにはいるのもそのためです。いせえび